鹿児島県、隼人町にて薩摩藩島津家の弓師東郷家の流れを組む製法にて現在に至るまで、薩摩弓の伝統を守りながら製作しています。
現在も、隼人周辺の竹を使っています。職人自ら竹林に足を運び、自らの目で良質の竹を切るところから弓作りは始まります。そして、切り出してきた竹を縦に割り、それを3ヶ月程度乾燥させ、火であぶり油抜きをし,また3週間ほど天日に干します。
さらに、竹より硬くするたに火入れをします。準備だけで相当な手間と日数を要しますが,その後も弓を完成させるまでに数々の工程を,熟練した技をもって,一つ一つを丁寧にこなしていきます。その中で,弓の良し悪しが決まるといわれているのが,「弓打ち」と呼ばれる工程。この段階で竹が直線から弧状へと変化します。まっすぐだった竹が,職人の手により、成りをつくりあげていきます。
和弓は、竹と木を何枚の重ね合わせてつくりあげることで、強度が増していきます。 古くから伝わる技法と、現代の接着材を用いることで、以前より弓の成りの狂いも少なく、初心者の方から上級者の方まで、幅広く使うことができます。
桑幡正清の特徴ともいえるのが、その使いやすさあります。 弓自体が素直で、癖がなく引く方を選ばないような弓であります。 弓成は、薩摩弓の伝統的な成であり湿気に強く、矢勢があることが特徴であります。
初心者の方はもちろんのこと、上級者の方でも満足いく弓として職人が一張一張、
竹の癖を見抜き自然体にて製作しております。もちろん伝統工芸品であるがゆえに、同じ弓(形)は存在しません。弓を楽しむことが、弓を知ることでもあります。
桑幡正清の良さは、成にあります。
薩摩弓の伝統を守り、今に伝える弓成は、正に日本の弓といった感じです。矢を遠くに飛ばす力に優れており、初心者から女性弓道家の方へ向けて、是非一度お試しいただきたい竹弓でございます。