本来、石突とは、刀や槍の刃と逆の先端部分は“石突き”と呼び、武具の柄部分の保護するものを指して呼ばれている、槍などを地面に突き立てたりする事もあったことから、“石突き”と呼ばれる。弓道具においては、弓・矢筒が地面に接する場所の保護用として用いられており、歴史上としての石を突くという言葉の由来からは、少し離れています。 弓道具においては、弓具の保護用として使われることから、革製品で石突が作られており、あくまで、弓・矢筒の汚れ・傷防止用であります。
日本武道であります弓道では、鹿革製の革を用いります。 近年、さまざまな革で作られた石突きも売られておりますが、日本武道に用いられる、革 は、鹿革がもっとも好ましく、素材の特徴上、しなやかさと堅牢性、又、柔軟性を持ち、抜群の吸水性があります。剣道の道具もほとんどが鹿革で作られており、革の特性を考えると、もっとも適している革であるといえます。
鹿革はいくつものすばらしい特性を兼ね備えており、牛革と比較すると鹿革を弓道で用いられてきた理由が
下記の利点であります。
鹿革として高級品となる、“燻革(ふすべかわ)”(いぶしかわ)
これは鞣した小鹿革を、藁を燃した煙で燻しヤニを付ける(燻染め)事によって茶色に染めたものだが、燻染めを施すことで「防菌、防虫効果」を高め、また「革が柔らかくなり」、「汗や湿気に強い、丈夫な革」になります。使うほどに馴染んでいく弓かけとなり長く使用する上では、とても重要な革の加工であります。