初めての弓道
弓の選び方
日本に伝わる、弓術・弓道に用いられる道具を総称して和弓と言われます。 基準の大きさで、221cm(七尺三寸)と世界でもっとも大きい弓であり、大弓と呼ばれることもあります。 和弓には、引く人に合わせて様々な弓の長さが存在します。 矢束と呼ばれる矢を引く長さを一つの基準とし、自らに合う弓の長さを選択します。 (喉の中心より、左手の指先までの長さを計ることでご自身の矢束を計ることができます。)
三寸詰 | 212cm(七尺)矢束の長さが80cm以下の方(身長145~155cm) |
並寸 | 221cm(七尺三寸)矢束の長さが85cm以内の方(身長155~165cm) |
二寸伸 | 227cm(七尺五寸)矢束の長さが90cm以内の方(身長165~175cm) |
三寸伸 | 230cm(七尺六寸)矢束の長さが95cm以内の方(身長175~180cm) |
四寸伸 | 233cm(七尺七寸)矢束の長さが100cm以内の方(身長180cm以上) |
※上記はあくまで基準となる弓の選び方であり、一般的な基準でありますので、
ご自身の矢束と体格を考慮して弓の長さをお選びください。
ヒゴを芯材として、竹にて重ね合わせた弓を竹弓と呼び、弓道の象徴であります。 全てが天然素材であり、接着剤においてもニベと呼ばれるニカワにて接着されるものが最も高級品であり、 入手困難な弓の種類でもあります。現代においては、合成接着剤にて製作されている竹弓がほとんどです。
※ヒゴ:竹を焦がした短冊状の竹を数本横並びに重ね合わせ、さらにその両脇を木で挟み込んでいるもの
カーボンを芯材として、竹と木にて重ね合わせた弓をカーボン入竹弓と呼び、弓道文化の良さと近代素材 を融合させた弓 見た目は、竹弓とほとんど変わらないため、区別がつかない弓であること から竹弓として一般的には呼ばれています。
内竹・外竹の変わりにカーボンファイバー、グラスファイバー素材を使用して製作された弓 量産が可能であり耐久性が高く、価格的も買いやすい弓が数多くあります。 竹弓に比べ、手入れが簡単なことから、初心者をはじめ学生の弓道家を中心として広く使用される 弓であります。現代弓道発展に大きく寄与した弓の素材であります。
和弓おいては、各部に名前がついており、名称を用いて弓道指導を行う指導者の先生が数多くいらっしゃいますので、 覚えていると練習の過程で役に立つことが多いです。
一般的には、五カ所巻・三カ所巻の二種類の巻き方があります。弓の品質や価格など、ましてや段位を示すものではありませんので、個人の好みにて選んでいただくものとなります。 翠山は、代々武者系で弓道を修練していることから、当店の弓は、全て三か所巻となっております。
基本的には、鹿皮を使用致します。武具には鹿皮を使用することが多く、湿度の高い国であることから吸水性に優れた鹿皮を握り部分に巻きます。 握りの大きさは、弓の大きさ同様、人それぞれ違います。ご自身の大きさに合わせた握り下をご用意されることをお勧め致します。
弓の先端のことを末弭と呼び、弓の根本のことを本弭と呼びます。 初心者の方でもこの弓の部位の名称は、弓道指導でもっともよくつかわれる名称ですので覚えておくとよいと思います。
弓の形のことを、成りと呼びます。
竹弓の場合は、同じ職人でもすべて少しづつ成りが違い、職人の個性と竹の特性がでる部分でもあります。
もちろんグラスファイバー・カーボン弓等でも、メーカーが違えば、すべて成りが変わります。
成りにより、弓の良し悪しは決まりません。あくまで、好みですので、さまざまな弓を使われることで、自分に合う弓を みつけるのも弓道の楽しみの一つであります。
弓を最初に購入される際は、今、引いてる弓の弓力を計ってからご購入をおすすめいたします。
竹弓ですと、1kg~2kg程度、合成弓でも0.5kg程度、弓力が下がることがあります。又、使用年数が10年程経過したものですと、購入当時の弓力より、大幅に弓力が落ちている場合もありますので、今、引いている弓の弓力を正確に 計測後、ご購入されることをお勧めいたします。
自らの矢束を確認後、正しい弓の長さをお選びください、長すぎると、矢勢に影響がでます。短すぎると、弓の破損につながりますので、必ず自分に合った弓をお使いください。