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翠山雅

これから弓道を始められる方へ

「矢の選び方」〜矢束と矢尺の理解、シャフトの選び方~

弓道用の矢について

弓具の中で初心者の頃は、もっとも消耗が早く破損率が高い道具が「矢」になります。
素材は、ジュラルミン・カーボン製があり初心者の方多くは、ジュラルミン製の矢を最初購入する事が多いです。

矢の名称について

矢の各部位の名称についてご説明いたします。

弓道 矢

①筈(はず) ②羽根(はね)③箆(のう)シャフト ④矢尻(やじり)⑤筈巻(はずまき)⑥末矧(うらはぎ)⑦本矧(もとはぎ)
5・6・7の部位は、糸を巻いて仕上げを行っているものが一般的なものになります。

矢の素材について

矢の素材について、シャフト(パイプ)は、大きく分けて下記の2種類あります。
1.ジュラルミン製(EASTON)
素材の特徴としては、安価で均一性に優れており弓道用の矢として一般的に一番普及しているシャフトになります。
ジュラルミンとは、アルミニウムと銅を混ぜて作った合金で軽量であり丈夫な金属のシャフトになります。
一般的に色は、黒色・茶色・シルバーの3色が一番多く使われています。

ジュラルミン 矢 シャフト

2.カーボン製(EASTON)
ジュラルミン製に比べて、高価なシャフトになりますが素材も持つ特徴により、ジュラルミン製より丈夫で曲がりにくく、振動減衰性に優れ弓射における離れ時の矢のブレを早期に 収束させ真直ぐに飛ばすことが出来ます。

カーボン 矢 シャフト

シャフトの選び方について

弓の弓力(kg)や、お客様の矢尺(cm)によりご使用になるシャフトを選ぶ必要があります。
矢の重さや太さをご理解いただき、自分に合う矢のシャフトサイズをお選び下さい。

シャフトの数値について

【ジュラルミン矢「1913」「2015」「2117」】
例「2015」:最初の2桁「20」は外径(約8㎜)を表しており、後ろの2桁は「15」は、シャフトの厚(約0.38㎜)を示しております。シャフトの外径・厚みは、矢の重さと箆張(しなり)に影響していきます。
どちらも数字が大きくなるほど、太く厚くなりますので重く、箆張も強くなります。
決して、男性用2015 女性用1913という選び方ではなく、弓力と矢尺にてお客様自身にてシャフトを選択するようにしてください。

ジュラルミン矢


【カーボン矢「8023」「7620」】
ジュラルミンと違い、最初の2桁が太さ・後ろの2桁は、重さを示しているのがカーボンシャフトとなります。
カーボン矢は、ジュラルミン矢に比べてシャフト本体が少し軽いですので、一般的には、シャフトの先端に重り(インサート)を入れて矢全体の重さを調整いたします。

カーボン矢

【Point】
矢尺が長くなればなるほど、矢(シャフト)は、全体的にしなりやすくなります。
弓力にて矢をお選びする事が一番重要ではありますが飛ばす道具ですので、矢尺のご確認の上シャフトをお選びください。

矢の本数(組)について

ジュラルミン・カーボン矢の場合は、基本的なセットとして6本組で販売されております。
試合などでは、1回の行射で、一手(2本)で行う場合と四ツ矢(4本)で行う場合があり、審査(試験)では一手(2本)で行います。
4本+2本(予備矢)として6本組セットにて販売されているのが一般的です。


羽根の種類について

一般的に使用されている羽根としては、七面鳥(ターキー)がもっとも多くご使用されています。他に水鳥系の花白鳥、ホワイトグースなどや黒鷲といった鳥の羽を使いシャフトにつけて矢を製作、矢羽として利用されております。

七面鳥 ターキー羽の種類

一般的に養殖されている七面鳥の羽根を使います。現代では、養殖されている七面鳥は、全て白色の羽根ですので、ベースとなる白色の羽に染色を行いさまざまな天然の鳥の羽根柄を表現した羽根が使われます。

七面鳥 ターキー羽

最初にご購入する際にあたっては、どこに飛んでいくか解らない事がありますので、経験を積んだ方に比べて破損が多く消耗も早いです。
まずは、安価で均一性に優れているジュラルミン矢の七面鳥(ターキー)の羽根が付いた矢をご購入される事をお勧めいたします。

矢尺と矢束について

矢を購入する上で最も重要な数値(cm)になります。
特に矢束につきましては、正しく引く上でもっとも重要な数値(cm)です。
初心者の時に自らの矢束の計測を行い、矢の購入や弓を購入する上で必要な数値ですので、ご理解いただき自らの矢束を覚えるようにしてください。

矢束とは

咽喉の中心より左腕を伸ばして左手の中指の先が届くまでの長さを一般的に矢束と呼びます。同じ身長であったとしても体格の違いにより違いがありますので、身長で判断せずにご自身の矢束を計測するようにしてください。

矢束 矢

矢束とは、正しい射型で会に収まった状態での目安となる数値です。
初心者の方の場合は、会の状態で十分に引く事ができていない場合や引きすぎてしまう事が多いですのでご自身の矢束を理解する事で射技の上達につながります。
引きすぎた状態などで会に収まった長さの事ではありませんのでご注意ください。
あくまで、正しい射型で会に収まった状態の長さの目安となる数値(cm)が矢束です。


矢尺とは

矢束+安全上の余分の長さを示します。

矢尺

安全上の余分の長さとは、射法八節図解によりますと、5~6cmと明記されておりますが、この数値は、あくまで正しい矢束にて引くことができるようになった有段者の方の数値であります。
初心者の方の場合は、より安全に弓道を覚える為には、10cm~15cm程度ご自身の矢束にプラスして矢尺を決めてください。
弓道の経験を積む過程にて、少しずつ矢尺を短くしてください。
■成長期にある高校生の方の場合は、ゆとりを持って矢尺を決めるようにしてください。
■筈の先から矢尻まで先は、矢尺とは呼びませんのでご注意ください。(矢の全長と呼びます。)

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