弓道具の種類と特徴を詳しく知ろう~矢編~
こちらでは、矢の種類と特徴について紹介させていただきたいと思います。
弓道具について詳しく知ることによって、
弓具に愛着がわいたり、弓道を更に楽しんでいただけましたら幸いでございます。
矢の素材別の特徴
まず、矢の素材別に特徴を紹介させていただきます。
【竹矢】(相場:約4万~10万程度)
竹矢は、矢竹という種類の竹を使って作られております。
火で炙って強制したり、表面を削ったりと様々な工程を経て完成いたします。
節を揃える必要があり、節を揃えてから太さ・重さを揃え、
羽をつけて出来上がるという流れでございます。
節がございますので、強度があり振動に耐えられます。
熟練の職人が一本一本丁寧に作っておりますので、
比較的高価ではありますが、やはり手作業ならではの味がございます。
【ジュラルミン矢】(相場:約1万5千円程度)
ジュラルミン矢は、アメリカのイーストン社のシャフトが主流で、
弓道における、ジュラルミン矢市場の9割以上の割合を占めます。
使われているアルミ合金は湿度に強く、
工業製品なので安価です。
初心者の方であれば、大体1年ほどで矢の修理や買い替えが必要となりますので、
安価なジュラルミン製の矢をご利用になる方が9割以上です。
ただし、ジュラルミン製の矢は購入金額から比べて修理代が割高になりますので、
基本的には買い替えて使用する方が多いです。
【カーボン矢】(相場:約2万5千円程度)
主に中級者の方がご利用なさる事が多いカーボン矢は、
振動に強く丈夫であり、近年では、竹矢の柄や色をイメージした商品が増えてきました。
カーボン矢は繊維製ですので、ジュラルミンより硬度があり曲がらず、耐久性もございます。
また、均一性にも優れてると言えます。
素材別の羽
矢に使われる羽として一般的なのが七面鳥でございます。
主に輸入品で、真っ白に品種改良された七面鳥の羽を染めて矢羽にいたします。
他には、水鳥、ガン、猛禽(わし、たか等)、黒鷲などの羽をカットして使用します。
七面鳥や黒鷲の羽を使用することが一般的でございます。
黒鷲は日本にはいないため、輸入に頼っております。
羽の種類は、矢を飛ばすときに特に関係はございません。
初心者の方の場合、技術がまだ未熟なため約1年程で羽がなくなってしまいます。
ジュラルミン矢ですと、買い替えるのが一般的で安価です。
竹矢の場合、矢自体が高価ですので修理に出すのが一般的でございます。
使用されている羽の種類によって、矢の値段は変わってまいります。
猛禽(わし、たか等)の羽ですと希少な為、高価でございます。
技術の熟練度や、目的によって最適な矢は変わってまいりますが、
こちらをご参考に、ご自身に相応しい1本を見つけていただけましたら大変嬉しく思います。