弓具の買い替え時期や修理の条件って?
弓具を長年お使いいただいていると、修理や買い替えが必要になってくる場合がございます。
修理できるものは修理していただき、長くお使いになることで弓具に対して愛着が湧いてくるのではないでしょうか。
今回は、弓具の買い替えの時期や修理の条件についてご紹介いたします。
弓の買い替え時期や修理の条件は弓の種類によって異なります
滅多に壊れないグラスファイバー弓とカーボンファイバー弓
グラスファイバー弓やカーボンファイバー弓は耐久性があるため、
折れたり割れたりすることはほとんどございません。
滅多にないことですが、芯材に使われている木材が剥離することがあるかもしれません。
このような状態になってしまったら修理はできかねますので、新しいものをお買い求めいただく必要がございます。
ただし、初心者の方の場合ですと、弓の「藤(とう)」の部分が、矢とこすれて減っていく場合がございます。
その場合には、藤を巻き直す修理が必要になります。
また、握り革の巻き直しが必要な場合もございます。
握り革はご自身でも巻き直すことができますが、できない方は弓具店に修理を依頼していただければと思います。
竹弓は「笄(こうがい)」の修理が多い
竹弓は修理の必要が比較的多い弓具でございます。
手の内がうまくできない方は「笄(こうがい)」と呼ばれる故障を起こしやすくなる傾向にございます。
笄は、竹弓の縦の繊維に対して横の力が加わることにより、割れてしまう状態のことを言います。
笄になってしまった場合には、外竹を全てそり落として新しい外竹を付ける「外竹替え」をしていただく必要がございますので、
弓をお買い求めになった弓具店にご相談いただければと思います。
矢は修理より買い替えの方が安価な場合も
矢の場合ですと、金属のシャフトが曲がってしまうことがございます。
曲がってしまった場合には、シャフト交換、または曲がりを戻す作業が必要になります。
また、矢の羽は糸で巻いてあるのですが、飛んでいる最中に羽が破損する場合がございます。
こうなってしまった場合には、巻き直しが必要でございます。
見た目に悪くなってきましたら、矢をお買い求めになった弓具店にご相談していただければと思います。
ただし、特に初心者の方の場合ですと、初めのうちはすぐに矢が破損してしまうことが多いものです。
安価なジュラルミン矢をお使いの場合ですと、修理するよりも新しいものをお買い求めいただく方がお安く済む場合もございます。
鍛錬を積むうちに徐々に壊れにくくなってまいりますので、最初のうちは修理するよりも買い替えることがおすすめでございます。
手入れを怠らなければ長く使えるかけ
かけというのは鹿革でできているものですので、日ごろから手入れをしていれば壊れにくく、何十年とお使いいただけるものでございます。
肝心のお手入れについてですが、夏は特に汗をかく時期ですので、
下がけを着けていても手汗がかけに付いたままになってしまうことがございます。
そうなってしまった場合には、使用後すぐにしまわず、陰干しをしていただければと思います。
また、あまりに湿気がひどい場合にはドライヤーで乾かしていただくことで、長くお使いいただけます。
かけの消耗はあまり起きないものですが、やはり物ですので壊れてしまう可能性はございます。
かけというのはパーツごとに部品交換ができますので、
破れてきた・ほつれてきた、といった場合には、購入した弓具店にご相談していただければと思います。
弓具が故障した際には弓具店へご相談を
弓具によって、修理や買い替えの条件が異なります。
弓具の故障でお困りの場合には、弓具をお買い求めになった弓具店にご相談いただくことがよろしいのではないでしょうか。
弓具を通して、弓道をより楽しんでいただければ幸いでございます。