ホーム マイページ カート
翠山雅

翠山雅

弓道具の選び方

弓具の値段は何によって変わるの?~かけ編~

弓かけ

弓具は、高価なものから安価なものまで様々な種類がございます。
今回はかけの値段が何によって変わるのかご紹介いたします。

鹿革で作られる弓かけ

弓かけと付属品

弓かけというのは、鹿革のみで作られております。
武具などに使われる革というのは昔から、鹿の革のみでございました。

現代では、革製品を作るために動物を殺める、ということもございますが、
そもそも昔は、革製品をつくるために動物を殺める、という発想がなかったのです。
また、昔は牛肉などを食べることはございませんでした。
肉と言えば鹿を食べていたのです。
ですから、革製品を作りたい、となった場合には、必然的に食べた鹿の革を再利用して製品にしていたのです。

このような時代の中で作られ始めた弓かけもまた、鹿の革で作られるようになった、
とうことがお分かりいただけるかと思います。


実は、鹿一頭から弓かけは一つしか作ることができません。
というのも、現在食用になっている鹿というのは小型の鹿であり、
大型の鹿の革というのはなかなか手に入らないからです。
ですから、弓かけはそれなりのお値段になっております。

ただ、弓かけというのは、お手入れや修理をすることにより、10年以上も使えるものでございます。
最初は固い弓かけも、使用される方の手の形に徐々に合っていきますので、
使うごとに愛着が湧くのではないでしょうか。
是非弓かけを丁寧に使用していただき、弓道に携わる中で強い味方にしていただければと思います。

弓かけの中でも高級な燻革

翠山では、鹿革の中でも高級な燻革(ふすべかわ)を使用した弓かけを販売しております。
燻革というのは、鞣した(なめした)鹿革を、燻染めすることにより茶色に染めたものでございます。

※鞣す(なめす)とは、動物の生の皮に加工を加えることにより、耐久性や柔軟性を持たせること。
※燻染めとは、藁を燃やした煙で燻す(いぶす)ことによりヤニを付けること。

燻染めをすることにより、棒金・防虫効果を高めることができます。
また、柔らかく、汗や湿気に強い丈夫な革になるのです。

長く使用することになる弓かけですので、革の加工をすることは大切なことなのでございます。
燻革を使用し控え部分を硬くすることで、ある程度の弓力に対応できるようになっておりますので、
弓道家の方が長く使用する上で、安心してお使いいただけることと思います。

翠山では、この燻革を使用した「弓かけ束離燻革 チビ小鹿七分縁」という商品を、通販でも販売いたしております。
こちらの商品は、「ふくりん」と呼ばれる弓かけの縁の部分が七分(全体の70%ほど)となっております。
三分縁と比べまして、本体である台革部分が伸びにくくなっているのが特徴でございます。
また、基本的な馬手のひねりをかけやすく、自然なとりかけができるようになっております。

お値段は高価になってしまいますが、弓かけは長くお使いいただくものですので、こちらの弓かけもおすすめでございます。

弓かけを長くお使いいただくために

弓かけは長くお使いいただけるものですので、弓道を長く続ける方にとっては強い味方になってくれる弓道具となるでしょう。
最初は真新しかった弓かけも、年月が過ぎることに革ならではの味わいが出てくるのではないでしょうか。
お手入れや修理をしていただき、自分だけの弓かけを手に入れていただければと思います。

suizan雅のHP