弓道具商・翠山が弓道具を取り扱う基準
私たち翠山は、明治36年に創業いたしました。
伝統文化を大切にすること、
そして伝統弓具・現代弓具の良さをお客様に正しくお伝えし、これからも守り続けることが使命であると考えております。
長い歴史の中で数々の弓道具を取り扱ってまいりましたが、今回は私どもが弓道具を取り扱う基準についてご紹介いたします。
弓道具は自身が使ったことのあるものだけを取り扱っております。
まず私たちが弓道具を取り扱う基準として、
全日本弓道連盟の弓道に即したもの、弓道教本に即したもの、
ということが挙げられます。
また、私どもは自身でも弓を引く弓道家でございますので、自身が使ったことのあるものを取り扱うようにしております。
使用者としての目を入れ、弓道をする上で使わない・使えない弓具は販売しないように心がけております。
使えない弓道具というのは、お客様に説明ができかねます。
それではやはり不親切でございますので、販売しないようにしております。
色や柄の付いた道具の取り扱いはしておりません。
弓道具は弓道教本に記載のあるものを用いることが基本でございます。
しかし現代では弓道もスポーツ化し、弓道具としてあまり好ましくない配色のもの、今風のデザインのものが見受けられるようになってきました。
時代の流れなのでしょうが、弓道教本に記載されている弓道具はどれも普遍的なお色をしておりますので、
日本伝統の「日本武道 弓道」をお伝えする立場として、色や柄の付いたものは取り扱わないようにしております。
また、湿気の多い日本において、弓具のお手入れは欠かせないものであり、
弓具が清潔に保たれていると品位を感じさせるものでございます。
しかしながら、色や柄のついた弓道具ですと汚れの確認がしづらく、
お手入れが不足する可能性があり、好ましくないのでございます。
そういった面からも、色柄物は取り扱わないようにしております。
道場に持ち込まないものは、色柄物の取り扱いをしております。
弓具に色や柄のついたものは取り扱わないとお話しいたしましたが、
道場に持ち込まないものに関しては、お好みのものをお使いいただければと考えております。
翠山でも、小物類を入れるのに重宝する合切袋や、弓かけ用の袱紗袋などに、
様々な色や柄が施されたデザインのものをご用意しております。
普段、色柄もののお召し物や装飾品を好まれる方は、
こういった合切袋や袱紗袋などでお好みのものを選んでいただければと存じます。
射品射格の手助けになる弓道具の取り扱い
弓道というのは「和の精神」の象徴ともいえる武道でございます。
他者と戦うのではなく、己と戦うものでございます。
弓道具は身に着けるものですので、射手の射品射格を損ねるような、見た目だけの弓具の取り扱いはいたしません。
射品射格の向上の手助けになるような弓具を取り扱うようにしております。
弓道具を安心してご購入いただける弓具店であり続けるために、
これからも私ども翠山弓具店は本物志向にこだわり、それを商品の品揃えという形で表現し、
弓道具を使うすべての弓道家の方にとって信頼される弓道具店として、邁進してまいりたいと考えております。