初心者におすすめの弓具~矢編~
弓道具には様々な種類がありますが、
同じように見える「矢」でさえも、沢山の種類がございます。
弓と同じく、矢もご自身に合うものを使っていただくことにより、
思い描いたように、矢を射ることができるようになってまいります。
これから弓道を始めようとしている方に、
ご自身の目的に合わせた矢を見つけていただければと思います。
初心者におすすめの矢
弓道において、最も消耗が激しいのが「矢」でございます。
初心者の方は、たくさん矢を消耗しながら慣れていくものですので、
高価な矢はあまりおすすめ致しません。
【矢の種類】
・竹矢
・ジュラルミン矢
・カーボン矢
上記三種類が矢の種類ですが、
初心者の方におすすめの矢は、ジュラルミン矢となります。
ジュラルミン矢やカーボン矢の金属矢、
竹矢ともに飛び方が違ってまいります。
弓の強さで、矢の重さや太さを変えるべき道具ですので、
弓との相性を考えられて矢を選ぶほうがよいでしょう。
ジュラルミン矢の長所としましては、
・丈夫
・温度によって変化しない
・値段が安価
という点が挙げられます。
竹矢よりも均一性が高く、
耐久性があり値段が安価です。
湿度などの環境に左右されることもありませんので、
初心者の方に向いている矢といえます。
矢の選び方
矢を選ぶ際に重要になるのが、
矢尺と呼ばれる矢の長さと、シャフトのサイズ(矢の太さ・矢の重さ)です。
矢尺は、弓を引く長さにより決まります。
一般的には、身長の高い方、腕の長い方は長くなります。
筈(はず)と呼ばれる、矢の元についている弦と矢をつける部品の先から、
シャフトの先端までを、矢尺といいます。
矢尺の測り方
矢尺の測り方は、正面を向いてまっすぐ胸を張って立ち、
左手を肩の高さに水平にあげ、指先までしっかり伸ばします。
喉の中心から左手の中指の先まで測り、
その長さに10㎝.15㎝を足した
長さになります。
高段者の方は+6cm程度、中級者の方では+8cm程度が目安となります。
初心者の方や、学生の方などは、
安全のため+12㎝.15㎝位の長さにしてください。
人それぞれ矢尺は異なります。
習熟度によっても、長さが変わりますので、
指導を受けている人に相談しても良いでしょう。
シャフトのサイズと選び方
シャフトとは矢の軸になっている棒の部分のことをいいます。
矢の性能を決める大事な部分です。
竹製のものを「箆(う)」と呼びます。
矢を選ぶ際には、このシャフトのサイズに注意をして
ご自身に合ったものを選んでいただきたいです。
シャフトの選び方としましては、
ご自身の身長や腕の長さ、矢尺と弓力によって異なります。
シャフトのサイズを選ぶ目安
1913…初心者向け、弓力の弱めの方、弓が14kg以下の方、または、矢尺95cm程度までで、三寸詰め・並寸の弓をお使いの方
2015…弓力14kg以上の方、矢尺90cm以上、並寸・二寸伸の弓をお使いの方
2117…18kg以上の方、矢尺100cm以上の背が高い男性向け、二寸・四寸伸の弓をお使いの方
上記シャフトはあくまで参考でございます。
現代弓道の優れた弓を使えば、より重く太い矢でも
問題なく的まで届くことができます。
特に、最近の女性弓道家の方は、
身長も高く、腕も長い方が多く、女性の方でも2015シャフトを使用している方もいらっしゃいます。
女性の方も、自らの矢尺と弓力を考えられたうえで、
シャフトを選ばれることをおすすめ致します。
初心者の方は、使用する方が非常に多い、この二種類の
男性なら2015、女性なら1913 といったサイズから、
試してみてはいかがでしょうか。
弓道は心で射るとよくいいます。
心を鍛え、真摯な気持ちで弓道に向き合うことにより
道具の本来の力を引き出すことができるでしょう。
ご自身にあった弓道具を揃えることにより、
日本の伝統的な武道、弓道をより深く楽しんでいただけると思います。