弓道場と弓道教室
弓道を始めたいという方の入り口となるのが、弓道教室でございます。
弓道教室で初めて弓道場へ行かれるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、弓道場と弓道教室についてお話させていただきます。
弓道場の成り立ち
弓道場のつくり
近的競技では、射位と呼ばれる矢を射る場所から的までの長さが28mと決まっております。
そのため、弓道場には矢を飛ばす長さの28mが最低限必要になります。
一般的な競技では、霞的と呼ばれる直径が36cm(一尺二寸)で色が黒白黒白になっている的を使用しますので、こちらの的が設置されています。
弓道場は見学される場合でも、矢の通り道である矢道に入らないように気をつけましょう。
矢はとても危険なものですので、弓道場では注意が必要です。
見学をされる場合には、施設の管理者の方に聞いて、適切な場所で見学するようにしてください。
近的競技・遠的競技
弓道というと近的(28m)のイメージが強いかと思いますが、その他に遠的(60m)と呼ばれる競技もございます。
射位から的までの長さが近的では28mであったのに対し、遠的では60mになり、直径100cmの的を使用して行う競技になります。
遠的場と近的場が併設されている道場は、この2つが備わった施設ですので大規模な弓道場であると言うことができます。
弊社翠山がございます名古屋市ですと、併設された道場は2箇所となっております。
遠的場が併設された道場は、市によって1つもしくは2つ程度あるところが多く、近的競技用のみの道場が一般的でございます。
弓道における動き
弓道は武道ですので、すり足をします。
そのため基本的に足を浮かせることはございませんし、ドタッドタッと足音を立ててはいけません。
侍は足音をたてて歩くことはなく、すり足で動くことですぐに次の動作に移行でき、刀を抜くことができる状態を保っていました。
道場に入る場合には靴で外を歩くようにはせず、足音に気をつけてできるだけすり足で動き、失礼のないようにしましょう。
弓道場で足袋を履いた際に、すべりやすいと言われる方がいらっしゃいますが、すり足をするためある程度すべることが重要です。
足袋は消耗品で汚れやすいので、予備のものを準備して持って行かれるとよろしいかと思います。
足袋はメーカーによってサイズが様々でございます。
最初に購入される場合には、ストレッチ系の足袋を選ばれるとよろしいかと思います。
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弓道場の数
弊社の位置する名古屋市を例にしますと、半分ほどのスポーツセンターに弓道場が設置されております。
弓道場はその他に県の施設もございますし、今では少なくなっている傾向にありますが個人が保有する道場もございます。
弊社翠山がございます名古屋市には、公共施設の道場が11箇所、個人の道場は1箇所ございます。
名古屋市の場合ですと、現在では個人の道場は翠山道場だけになりました。
名古屋市は比較的多いですが、弓道場の一般的な数としましては、市内に1箇所もしくは2箇所となっております。
弓道教室について
弓道の始め方
高校で弓道を始められる方の場合は弓道部に入ることがほとんどですが、一般の方の場合はスポーツセンターで開催される弓道教室に入り、弓道をスタートすることができます。
弓道をスタートしたいという方で道具をお持ちでないという場合には、まずは教室に入られるのがよろしいかと思います。
教室は5月〜6月、9月〜10月の春と秋に行われることが一般的な時期となっております。
行政、地域によって違いはございますが、教室は週に1回の10回コースで料金が5千円程度というところが多いです。
弓道教室の詳細に関しましては、公開されている情報をご確認ください。
みなさんのお住いの各自治体のホームページ等で、情報が閲覧できるかと思います。
弓道教室に行く際の服装は、白い靴下、動きやすい服装で来てくださいとよく表記がなされています。
表記をご覧になった経験者の方で、弓道着をお持ちの方までそちらの服装に合わせて行かれることがございますが、弓道着や道具をお持ちの方は初回から持参していただいて全く問題ございません。
経験者で数年ぶりに再開するという場合には、弓道教室を開催される方に、自分は過去に何年くらい弓道をしていて、何段くらいもっていますということをお伝えすることで、レベルに見合ったレクチャーをしてくださることが多いです。
各市、県、町には、弓道協会や弓道会といったところがございますので、教室で決められたカリキュラムに沿った指導を受けられた後に、そういったところに加盟して活動していくことが一般的です。
愛知県を例にいたしますと、愛知県弓道連盟に会員登録するには、愛知県弓道連盟の組織内の弓道会に所属しない限り、弓道連盟のID(会員登録)を取得することができないということになります。
高校生は準会員という位置づけになり、各高校単位で入っているため、愛知県内の弓道部のある学校は、愛知県弓道連盟内に所属していることになっております。
経験者の方ですと、自ら道具を持って行き、スポーツセンターで練習することが可能です。
利用料は高くても600円ほどですので、1度見学に行かれてみてはいかがでしょうか。
道具を揃える順番
最初は道具を借してもらえるところもございますが、全ての道場でレンタルできるわけではありませんので、ある程度準備をしていくとよろしいかと思います。
その場合、弓道ではまず弓道着が必要になります。
練習する場合には弓道着を着用のことと明記の道場もございますので、弓道着を着て練習にいきましょう。
経験者の方でもブランクを経て弓道を再開したい場合には、自分の道具を持参するほうがスムーズです。
道具を揃える順番としましては、最初に弓道着とかけ、その後に矢と弓という流れで購入されることが多いです。
名古屋市の場合ですと、ゴールデンウイーク明けから教室が始まり、6月頃に卒業されてまず弓道着とかけを買いにこられる方がよくいらっしゃいます。
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七面鳥 ジュラルミン矢
矢は消耗品でございますので、借りているものを使用するうちに壊してしまうこともございます。
そのため、安価なもので問題ございませんので、できるだけ早く矢を購入されるとよろしいかと思います。
初心者の方ですと、七面鳥の羽の1万2千円台から1万5千円くらいの矢がおすすめです。
矢をご購入の際には、注意していただきたい点が2つございます。
まずシャフトサイズに関して、指導者の方によく聞いてください。
1913を使用したほうがよいか、もしくは2015を使用したほうがよいかを確認しましょう。
1913と2015では、シャフトサイズと重さが異なります。
1913は初心者、中級者で弓力が8キロから13キロくらいの方が使用しやすい矢となっております。
2015は、弓力が13キロくらいから上の方が使用することが一般的です。
道場によっては男性が2015、女性が1913を使用することをおすすめすることもございます。
そして一番重要となるのは、矢の長さでございます。
矢の長さのことを、弓道用語で矢尺といいます。
矢尺に関しては、矢束(やづか)プラス何cmにしたほうがよいかを指導者の方に聞いてください。
【矢束】
正しい射型で矢を引いた場合の、体の中心から指先までの長さを示します。
初心者の方の場合は、余分に長く矢を引いてしまう事があります。
【余らせる長さプラス何cm】
弓を引いた際に弓の内竹(内側)から矢がでる長さになります。
【矢尺】
矢束+余らせる長さ=矢尺(矢尻は含みません)
ご自身の矢束を計測していただいて、指導者の方や仲間の方に何cmプラスにしたらよいかを相談したうえで、ご購入いただくと間違いがおきません。
矢は一度切ってしまうと返品交換を受けることのできない加工商品なので、ご注意ください。
初心者の方は、安全のために10cm〜15cmくらいは確保した方がよろしいかと思います。
正しい射型で引けるようになると弓道教本に記載のあるように6cm程度になります。
6cmが最短のサイズのため、これ以上短くすることはできませんが、10cm〜15cmと比べると2倍近く違うことになります。
初心者の方は射型を十分につくることができないため、引きこんでしまう危険性がございます。
そのため初心者の場合、弊社としましては10cm以上が必要ではないかと考えております。
弓道は危険を伴いますので、必ず指導者の方に矢束を測っていただき、何cmプラスが適当なのか助言をいただきましょう。
矢を選ばれる際には、シャフトサイズと矢尺を指導者の方に聞いたうえでご購入されることをおすすめいたします。
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ジュラルミン矢 1913ターキー
ジュラルミン矢 2015ターキー
弓道を始めたい、再開したいとお考えの方は、まずは近隣の弓道場で開かれる弓道教室に行かれてみてはいかがでしょうか。
ご自分の道具を使用することで、日々の修練に一層力が入るという方は多くいらっしゃいます。
教室を卒業して弓道を続けたいという場合には、道具の購入をご検討いただくとよろしいかと思います。